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米国EC・小売HOT NEWS【6】〜Operator体験レポート〜

米国EC・小売HOT NEWS【6】〜Operator体験レポート〜

皆さんこんにちは、ニューヨーク在住ライターの公文紫都です。
日中は残暑厳しいマンハッタンですが、夜は肌寒い日も増え、すっかり秋らしくなってきました。
私が住んでいるエリアは近くにNYU(ニューヨーク大学)をはじめ、多くの大学があるので、新学期が始まるこの季節は、新入生や帰省先から戻ってきた学生で連日大賑わい。眠ることを知らない学生たちが、夜中だろうと大騒ぎし、ああ秋がきたなぁとしみじみするものです(笑)。
さて今日は、Eコマースの新しいトレンドになる? と私が密かに期待を寄せている、ショッピングコンシェルジュサービス(パーソナルアシスタントサービス)についてご紹介します。今回はあのUberの共同創業者がスタートしたサービス『Operator』の体験レポートをお届けします。
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◎ショッピングコンシェルジュサービスとは?

レポートに入る前に…ショッピングコンシェルジュサービス(パーソナルアシスタントサービス)について、少しお話しておきましょう。同サービスは、米国のスタートアップ界隈で注目を浴びているジャンルの一つです。
先日、Facebookも「M」という類似サービスの提供開始に向け、一部の米国・サンフランシスコ在住ユーザーを対象にテストが開始されたとの報道があり、日本国内でも話題を呼びました。
※Mは、今日ご紹介する人力でユーザーの手助けをする『Operator』とは違い、『Siri』のような人工知能を活用したバーチャルアシスタントサービスです。
日本語記事はこちら、より詳しい英語記事はこちらを参照ください。
ショッピングコンシェルジュサービス(パーソナルアシスタントサービス)とは、具体的にどんなものなのでしょうか?
サービスによって、人力かバーチャルかという違いがあったり、主旨や目指すものが異なったりするので、一概にこれです! と明言できませんが、ざっくり説明すると次のようになると思います。

★小売とEコマースの良いところを掛けあわせたサービス★

【小売(リアル店舗)】で買うメリットは色々ありますが、
・相談に乗ってもらいたい
・自分やギフトを送る相手にピッタリの商品探しを手伝ってほしい

など、店員さんとの対話の中から最適な買い物ができることが挙げられます。
一方で【Eコマース】は、
・時間や場所を選ばずに買い物ができる
・横断的に商品を比較できる
・店員さんの介入を避けて、一人でじっくり買い物を楽しめる

など、時間や場所の制約にとらわれず、自分のペースで買い物を楽しめることが魅力ではないかと思います。
それぞれメリットがある一方で、煩わしさがあるのも事実。最近ではEコマースサイトでも24時間対応のチャット機能を活用し、すぐにカスタマーサポートがユーザーの相談に乗るところも増えてきましたが、もっと色々なサイトを比較して横断的に商品を見比べたい! というユーザーにとっては、物足りなさが残ると思います。
そんな小売とEコマースの物足りなさを解消し、便利なサービスへと昇華させたのが、ショッピングコンシェルジュサービス(パーソナルアシスタントサービス)
オンラインでショッピングやレストラン予約等に関する相談に乗ってもらいつつ、最終的な購入・予約といったところまでサポートしてもらえるというものです。
前置きが長くなりましたが、ここから『Operator』の体験レポートをお届けしていきます。

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◎『Operator』体験レポート

Operatorは冒頭でも話した通り、Uberの共同創業者、Robin Chan氏が始めたサービスです。
現在はまだ利用できるユーザーが限られていますが、いち早く対象ユーザーとなった主人の協力を得て(無理やり買わせて笑)、Operatorを使うことができました。
同サービスの特徴は、テキストベースでリアルのコンシェルジュとやり取りができることです。
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Operatorのサイト上にある商品一覧から気になるものを見つけ相談することもできますし▼2015-07-09 17.30.53
サイト上にない商品でも、「こんな商品が欲しいんだけど…」と聞けば、商品の提案から購入までを請け負ってくれます。例えば「家具を探している」と言えば、「詳細を送ってくれれば、代わりに見つけてあげるよ!」という具合に進んでいきます▼
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探している商品カテゴリが決まっている場合には、予め選んでおくこともできます。
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では早速リクエストしてみましょう。
私たちの今回の目的は、最適なプリンターを探し、購入することです。
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「写真の印刷にも対応しているプリンターを探している」とテキストを送ったところ、次のような提案が返ってきました。
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説明が細かい…! 人力ならではですね。返事が来るまでは、30分かかりませんでした。
提案を受け、私たちは『Epson』が良いと返信。どのくらいで、NYCまで届くか聞いてみました。
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割りと早く到着すると分かったので、その場で購入決定!
注文の仕方を質問してみました。
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クレジットカードや住所などの注文者情報を、Operator側に送ります。
Operatorがユーザーの代理人として、Eコマース事業者に注文してくれるようです。
(個人情報の管理体制など、やや気になるところではあります…)
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最終的な価格は、商品の料金+税金+Operator側に支払うサービス料で算出されます。
サービス料は5%ですが、最低2.50ドル、最大でも100ドルに設定されているとのこと。
自分でリサーチする時間をコストとして考えるなら、5%のサービス料はなかなか良心的な価格設定ではないでしょうか。
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これにて注文終了!
あとは実際に商品が届くのを待つだけです。なんて便利!
その後、トラブルもなく予定通り商品が届きました。商品はAmazonで注文されており、普通のAmazonでの注文と同じように届きました。
ショッピングコンシェルジュサービス(パーソナルアシスタントサービス)は今後もどんどん増え、我々ユーザーにとってスタンドサービスになっていくのでしょうか? 注意深く見守っていきたいと思います。
※英語ですが、Operatorについてはこちらの記事にも詳しい説明があります!

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