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AWS SAA合格までのサクセスストーリー

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iOSエンジニアとしてひーこら言いながらも、現場にも慣れて心に余裕が生まれてきた9月上旬。
7月に新卒研修を終えてPOSチームに配属されてから、HandsPOSの業務をしっちゃかめっちゃかしつつもなんとかこなしていた。
いきなり業務に携わり、大きな不安を抱えながらもそれなりに頑張ってきた。

しかし、配属から2ヶ月経ったその時、それは突然にやってきたのだ。

OJT。

業務をこなしつつ、それに追加して少しずつ課題を解いていく。
基礎的な技術力や知識量の向上が主な目的だ。

そしてトレーナーは言った。
「渡邉さん、来月中にAWSのSAAとってね。」

SAAとは、AWS初心者がまず取得を目指す資格である。

「大したことない課題じゃん」そう思われる方もいるだろう。
確かに、この資格は難しすぎるわけではなく、ほどほどの難易度だ(と個人的には思っている)。

しかし、わたしは目の前が暗くなっていくのを感じた。
これから始まる勉強は、恐ろしく辛く苦しいものになると、わかったからである。

ここで、私渡邉の略歴を書いておく。
普通科の高校を卒業後、情報系の専門学校でiOSとAndroidでのモバイルアプリ開発を専門に2年間学んだ。
2017年4月にハンズラボに入社。現在社内最年少の21歳である。

専門学校で習ったとはいえ、クライアント側以外の知識は皆無である。
具体的に言うなら、HTTPってなんかの規格でしょ?ポートってなんか穴空いてるんでしょ?くらいのものだ。

正直に言おう。わたしはサーバーサイドやインフラを食わず嫌いしていた。
学生時代も学ぶ機会はあったが、なんとなく避けてきていた。
ついに逃げられなくなった。だから絶望したのである。

しかし、ここで逃げては問題を先延ばしにするだけだとわかっていた。進展はない。
絶望すると同時に、絶対に成し遂げてみせる、そう思っていたのもまた事実なのである。

こうして、私とSAAの戦いは幕を開けた。

chapter1. vs 参考書1周目

AWS SAAの参考書といえば、これが有名だろう。

例にもれず、私もこれをまずは購入した。
持ち運びしやすいサイズ、適度に薄く書き込みしやすい紙、軽さ、全てにおいて最高の参考書だ。

意を決して開いてみる。
リージョンとAZの概念はすんなり理解できた。IAMというものがあるのか。ふーん。
IDフェデレーション。フェデレーションってなんだ。
ほう、そんな認証方法があるのか。ふーん。

1周目なんて、わからない言葉を都度調べて書き込んで、
書かれている日本語を私が理解できる言語に噛み砕くだけだ。作業ゲー以外のなにものでもない。
眠くなる。寝たい。やめたい。しかし、やらなければならない。
今辛いのは、今まで奴らから逃げてきたツケだ。

自分に鞭を打ちつつ、まずは1周、読破した。

chapter2. vs 模擬試験

ところで、私のOJTトレーナーはAWS Solutions Architect Professionalを取得している。
10日でAWSのアソシエイト資格3つ制覇した話」の人見だ。

今読んでも10日間で全部取ったのは尊敬する。尊敬しすぎてちょっと引く。

それはさておき、その人見が「模擬は早めに受けろ」と繰り返し言ってきた。
なぜかと聞くと、「その方がいいから」というなんとも微妙な答え。
しかしプロを取得した人見がいうのだから間違いはないだろう、と、参考書を1周終えてすぐに模擬試験を受けた。

この問題は本で読んだからわかる。これは書いてあった気がするが自信がない。なんだこれは。初めて見る言葉だ。
結果は、50%。不合格ラインだった。当たり前だ。

しかし、早めに受けたこの模擬試験には2つの大きな利点があった。
一つは、実際の試験の形式がわかったこと。もう一つはどこまで理解を深めれば合格できそうかのイメージがつかめたことだ。
早めに目標ラインが定まったのは、その後の勉強の効率を高めることにつながった。

chapter3. vs 参考書2周目

模擬試験を終え、参考書に戻った。
参考書に書いてあるどの部分を頭に叩き込めばいいのかがわかった今、
インフラやサーバーを食わず嫌いしていた私はいなくなっていた。

インフラやサーバーに興味がでたわけではない。
好きになったわけでもない。
AWS SAAという壁を打ち破りたい。ただの意地だった。

この部分は本番で出題されそうだ。
これに関してはすっかり抜けているな。しっかり抑えよう。
参考書の文だとわかりにくいから、自分がわかりやすい文章に変えてしまおう。

参考書の余白への書き込みはどんどん増えていった。
汚れていく参考書。消えていく余白。蛍光ペンのインクがなくなる。
買いに行く時間が惜しい。ボールペンで勉強を続行する。
結局、最後まで蛍光ペンを買い足すことはなかった。

参考書には各章の最後に確認問題があるのだが、
その解答を覚えてしまうほどやりこんだ時、一抹の不安がよぎった。
試験3日前のことである。

chapter4. vs WEB問題集で学習しよう

試験3日前。参考書はほぼ暗記してしまっていた。参考書の問題集の正答率は100%だった。
これなら合格できそうだ、と一息ついたときに、一つの記憶が蘇った。

模擬試験に、参考書ではみたことがなかった言葉が使われていたのを思い出したのである。

つまり、参考書で出題範囲を全てカバーしているわけではないということだ。
当たり前の話なのだが、AWS SAAを倒すと息巻いている私にとって、
この「カバーしきれない範囲」は恐怖対象へと変わったのだ。

手元にある問題は暗記してしまっている。勉強にはならない。
どこかに初めて見る問題はないのか。本に載っていないような問題はないのか。

そこでたどりついたのがこのサイトだった。

フリープランに登録して、まずは解いてみる。
ボロボロだ。今までなんども解いたから問題と答えを暗記していただけであって、
根本の理解をしているわけではない。

まずい。

試験前は3連休だったのだが、ある意味本気の勉強はここからはじまった、とも言えるのかもしれない。

chapter5. vs 参考書3周目

2周目の参考書は、確認問題を重視していた。
一発で正解すれば理解している、という指標としてわかりやすいからだ。
確かに、それはわかりやすい。しかし、なんども繰り返し解くのには向かない。

そこで私は、今一度各章の解説部分を読み直すという行動に出た。
想像以上に時間がかかる。しかし、根本を理解するにはもうこれしかないのである。

読み終えたあと、確認問題(今更だが選択形式だ)の正答と誤答それぞれの理由をつぶやきながら確認問題を解いた。
ここまでやっても詰まる問題はある。
正答がわかっても、理由が説明できないのなら、そこからの応用はない。

解説に詰まったら、戻る。これを繰り返す。作業ゲー以外のなにものでもない。
しかし、辞めたいとは思わなかった。意地が勝った瞬間である。意地の塊と化していた。
元来、わたしは両親がお手上げするほど意地っ張りなのだ。

chapter6. vs BlackBelt

AWS試験の教材として、BlackBeltを参考にしている人は多いのではないだろうか。
実際に使われている様子や、細かい仕様などの解説が動画で見られるのは大変ありがたい。

しかし、私はBlackBeltはほぼ視聴しなかった。
具体的には、最後の最後まで不安だったAuto Scailingのオンデマンドセミナーのみを視聴した。

理由はとてもシンプルだ。時間的制約。

勉強期間は1ヶ月。その間SAAの勉強のみをしていたわけではなく、
仕事や家事、やることは盛りだくさんだ。参考書を開く時間すらない日も少なくなかった。

BlackBeltはわかりやすいが、どうしても時間が取られる。
対時間コストというのだろうか。時間的コスパが低い。
そう判断し、参考書や模擬の復習を優先した。

chapter7. 試験本番

会場は池袋。目の前のカフェに10:00に入店。試験は13:00からだ。
時間が近づくにつれ、緊張感が高まっていく。

高校受験の時、緊張しなかったことを思い出した。
あの時は「これ以上やれることはない、これで落ちたら仕方がない」と思っていたからだろう。
後悔というのは、やり残したことへの執着だ。
やり残したことがなければ後悔もない。

しかし、緊張していた。
当日のわたしは、自分の勉強方法を悔いていた。
なぜ参考書にこだわり続けたのか。なぜ、もっと他の問題をこなさなかったのか。
今考えても仕方がない。しかし、過去の自分を悔いていた。

やれるだけのことをやろうと心を決めて、試験会場に入った。
その頃には、穏やかな心境になっていた。

勉強方法への後悔はあるが、受験とは違って再度受け直すこともできる。
受かったら万々歳。落ちても勉強方法への反省点という収穫がある。
なにも怖いことはないと、それまでの1ヶ月をぶつけてきた。

合格

結果は、合格だった。
カメラで監視されていることも忘れて、渾身のガッツポーズをした。

頰がゆるみ、凝り固まっていた肩がフッと軽くなる。
飛んでいきそうな足を抑えて会場を後にする。
いつもは人の多さにげんなりする池袋の街が輝いて見える。

会社に戻る電車の中で、結果通知のメールをなんども読み返す。
思いついて、頰をつねってみる。痛い。夢じゃない。
ここまで嬉しかったことはいつ以来だろう。

資格は、成功したときの形がわかりやすい。合否があるからだ。
白か黒か、0か1か、はっきりと結果がでてしまう。諸刃の剣にもなるのだ。

だからこそ面白い。そう思えた。
努力が実るのは気持ちがいい。
実るかわからない努力がつらいなら、何が何でも実らせてやるという意地と根性を持てばいいのかもしれない。

勉強方法に後悔がある状態での合格は、ラッキーだったと思っている。
次の試験勉強は、後悔がない状態まで持っていくのが課題だ。

(サクセスストーリー風にお届けしました。いつもはもっと適当に生きています。)

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