エンジニア

2016.06.15

新人研修(技術以外のところ)を考えて、やってみた話

田部井です。
ハンズラボには今年4月から、初の新卒が4人入社しました。
新卒は初めてということで、研修を組み立てるところから検討する必要があり、研修担当者で色々頭を悩ませました。
親会社の東急ハンズの研修に一部混ぜてもらったり、社外研修に行ったりというのはあるんですが、いわゆるビジネスマナーや社会人としての心構えとかを教わるくらいでしょうか。
ハンズラボのように、規模の大きくないIT企業として知っておくべき知識としては、ちょっと物足りないところもあるのでは・・・
というところから、ハンズラボオリジナルで追加の新人研修を考えることにしました。
こういうのをエンジニアが考えて構築するという機会はなかなかないと思うので、やってみたことをメモ的に書いてみたいと思います。
エンジニアリング観点からの研修については(https://www.hands-lab.com/tech/entry/1531.html)にあります。
この記事では、それ以外の部分についての記録です。

一般的な研修・講義

ハンズラボの話

まずは自分の会社について、また会社が置かれている状況についての話をしました。

  • ハンズラボは東急ハンズの子会社で、東急ハンズは東急不動産ホールディングスの子会社であって、ハンズラボはそのグループ内でどういった役割なのか?
  • ハンズラボの設立経緯や東急ハンズ情シスとしての仕事
  • これから求められる外販としての仕事、今後の目標
  • そして現状のプロジェクトチーム構成

等々、基礎的な情報、バックグラウンドの説明です。
会社の歴史には興味が無いとか、会社の目標はよくわからないけどチームは頑張る、なんてこともあると思うのですが、
そこは少人数の会社ですから、全員に目的意識を持って欲しかったので、1ワク設けて説明をしました。

プロジェクトの話

仕事をするときは、プロジェクトって組織・チーム単位でやることが多いよ、ということでプロジェクトの話。
ここでは分かりやすく、ウォーターフォールな受託案件を例にして、営業・提案から開発、テスト、運用までの流れを説明。
また、プロジェクトごとにPMやPL等、役割(≠役職)が割り当てられるよ、という話をしました。

制度の話

弊社の場合、設立4年目ということもあり、まだまだ入社時の説明が確立していない点があります。
特に入社時点での総務系の説明はあるのですが、以下の点について補足的に話をしました。

  • エンジニアとして身につけて欲しいスキル
  • もしくは組織のメンバーとしての心構え(情報発信等)
  • それにともなう役職と評価方法
  • 評価による給与・賞与への影響

IT業界のお話

プロジェクトの話と関連して、IT業界にはどういう企業があり、どういうエンジニアがいるのか、という話。
主にはIT企業をエンタープライズ系、オープンWeb系に分けて、ステレオタイプに説明しました。
(例えば、エンタープライズといえばスーツで保守的、Web系といえばTシャツで新しもの好き、みたいなw)
ハンズラボはエンタープライズな親会社のシステムをやる一方、Webな考え方で最新技術に突っ走ることもできる、とても楽しい会社だよ、という結論を伝えるのも狙いでした。

会社とお金の話

自社の話は上記でしたのですが、そもそも会社ってなんだっけ?というお話です。

  • 株式会社?
    • 株って?
    • 子会社?グループ会社?
    • 株主?会社は誰のもの?持ち分って?
    • じゃあ何のためにお金を稼ぐ?
  • 会社のお金
    • どういう見方があるか
    • どうなっていたらOKなのか

入社時点で「会社とお金」の話はしておきたいっていうのは、以前から考えていたことでした。(前に元弊社エンジニアの臼井氏が新卒のときに経験したらしく)
特に、会社に入ると「お金お金」と上司や先輩が言っているのを聞いて、違和感を覚えたりしないように・・・(お金は汚くないよ!)
また、会社は株主のものということが頭でわかっている人は多いですが、

  • そうは言っても様々な構成員がいて成り立っている
  • ただし株主の意向に沿わなくてはならない

という観点を忘れてはいけない(戒め)ということも知っておいて欲しかった。

マナー研修

弊社が誇る人材会社出身の元女帝青木から、振り返りを兼ねてマナー研修をしました。

追加的な研修・講義

さて、上記は比較的必須に近い知識の講義でしたが、以下のようなちょっと面白い研修も取り入れました。

企画PJ

弊社は完全シフト制勤務で、新人はゴールデンウィークの中3連休が休みではなかったため、息抜きがてら「企画を作る」仮想PJをやってもらいました。
4人を2チームに分けて、それぞれ外出してもらい、目についた世の中の課題を解決するシステムを企画する、という趣旨。
システム的な制約は考えずに、自由な発想で企画し、最後にプレゼンをすること!という制約にしました。
ここでは、以下のポイントを知ってもらい、今後の仮想プロジェクト研修につなげる意味合いがあります。

  • 企画する
    • ブレスト、打ち合わせ、議事録
    • 課題洗い出し、解決策検討
  • プロジェクト運用
    • 目標を設定し、複数人で課題・タスクを分担し解決する
    • リモートでのコミュニケーション
  • 成果物の準備とプレゼン

デザイン基礎

弊社にはデザイナー/フロントエンドエンジニアが2名いるので、せっかくなのでデザイン・UI/UX基礎編を説明してもらいました。
これは正直、エンジニアとして、管理者としての勉強しかしてこなかった私には、新卒が羨ましい!という内容でした。
(詳細は別途デザイナーがブログ書いてくれるかな・・・?)

先輩社員の話

これもちょっと面白いなと思っているんですが、弊社はけっこう多彩なバックボーンを持った社員が多く、
その中から4人ほどピックアップして、どういう経歴なのか、ITでどういうことをやってきたのか、などを語ってもらいました。
基本的には内容は自由としたのですが、皆さんアツイ思いを新人に投げてくれました。

仮想PJ

そして研修の総仕上げとして、4人での仮想プロジェクトをやってもらっています。
こちらは大石の記事に詳しいです。(https://www.hands-lab.com/tech/entry/1628.html
まだ半ばですから、完了後にレポートが出てくることでしょう!

終わりに

新人研修カリキュラムを悩みながら考え、実際にやってみるというのは、自分自身いい経験になりました。
会社とは?の話なんかは、私も勉強不足を実感しましたし、説明も下手だなぁと実感・・・
またこのメモは来年の担当の役に立つのではないかと期待しているのと、
皆さんの会社ではどのような面白い研修をしているのか、ぜひ教えて下さい!

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