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米国EC・小売HOT NEWS【12】Amazon Books NY1号店体験レポート

米国EC・小売HOT NEWS【12】Amazon Books NY1号店体験レポート

こんにちは、NY在住ライターの公文紫都です。
ずっと楽しみにしていたAmazonのリアル書店『Amazon Books』がついにNYでもオープンしました。
同店舗は、Amazon Booksとしては7店舗目。
Business Insiderの記事によると今後ニュージャージー州に1店舗、NY市にもう1店舗オープン予定とのことです。
今日はマンハッタンにある高級ショッピングモール「ザ・ショップス・アット・コロンバスサークル」3階にオープンしたばかりの店舗について、写真中心でご紹介していきます!

店舗の外まで続く長蛇の列

私が行ったのはオープンから3日後。しかも3連休初日とあって大変な賑わいを見せていました。
店舗の外まで続く長蛇の列。どのくらい待つかなとビクビクしていましたが、私がいた時には1回にまとめて10組程度が入店していたので思っていたよりはスムーズに進み、わずか10分程度待ったたけで中に入れました。

高評価獲得済み&新刊が並ぶ棚

お店に入るとまず目に飛び込んでくるのは、ずらりと並んだ書籍。表紙がどどんと。なかなか迫力があります。こちらは料理本コーナー。
他にも「小説」「旅行者向け」「宗教」「伝記」などカテゴリで分けられた棚や、「父の日用に」というコーナーもありました。
店内に入ってすぐの一番目立つところには、Amazonらしく評価の高い書籍コーナーがあります。Amazon.comの5段階評価で★4.8以上の人気書籍が並びます。

店内にある書籍を見ていると、「すでに高い評価がついているもの」と、「まだ評価がついていないもの=新商品」の2種類あることが分かります。同書店で扱うのは、新刊以外は、Amazon.comで★4つを得たものばかりです。
高評価(★4.8以上)の子ども本コーナー▼

まだ評価が付いていない本(新刊)の例▼

全体的に子ども向けの書籍に力を入れているのか年齢別、カテゴリ別、シーン別のほか、オモチャもありました。




私は写真を撮りそびれてしまったのですが、Business Insiderの記事によると、「Amazonで1万以上のレビューがついた本」だけを並べた棚や、「左側の本が好きだったら、右側の本も好きでしょう」というAmazonのリコメンド機能を彷彿とさせる棚、またNY在住ユーザーから評価の高い本を並べた棚も。写真を見たい方は、こちらからどうぞ。

値段のチェックはスマホ or 専用端末で

面白いなと思ったのが、それぞれの書籍の前にある「本のタイトル」「著者名」「Amazon.comユーザーからの評価」「レビュー数」「レビュー」などの情報が書かれたプレートに値段がないことです。
値段を知りたかったら自分のスマホからAmazonのスマホアプリにログインし、バーコードをスキャンして確認するか▼


店内にいくつかある専用端末を使います▼


上の写真でも分かるようにAmazon Prime会員じゃなくても買い物できますが、値段の差が明らかなので、非会員でも会員になりたくなるはずです。

ガジェット類も販売

本だけでなく、Amazon EchoやKindle、Fire TVといったAmazonのガジェット類を始め、Samsungのスマートウォッチなども販売しています。ガジェットコーナーにもたくさん人が集まっていました。




ガジェットコーナーのすぐ横には、「Most-Wished-For Books on Amazon.com」の棚。

またゆっくり本を吟味できるよう、椅子も置いてありました。

こちらは接客に応じる店員さん(一番左)。他の店員さんに、「何人くらい働いているの?」と聞いたら、「うーん、20-30人くらいかな」との答え。前述のBusiness Insiderの記事によると、店舗の大きさは4000平方フィート(約370平方メートル)で、取り扱っている本はおよそ3000冊とのこと。店内の広さに対して接客にあたる店員の数が若干多いかな? という印象がありましたが、オープンしたばかりですし既存の書店とはまるで違うので、いろいろと説明を必要とするのかもしれませんね。

購入時にもスマホを活用

購入はクレジットカードでできますが、スマホを活用してよりスマートに決済することもできます。(※予めAmazon会員になり、スマホアプリにクレジットカード情報や購入者情報などを登録しておく必要があります)
まずレジの前に貼られたこちらのポスターのバーコードをスマホアプリで読み取ります。



スマホ画面にバーコードが大きく表示されるので、レジで購入希望の商品を渡した後店員さんにその画面を見せます。
店員さんがそのバーコードをリーダーで読み取ってくれるので、それで支払いはおしまい。レシートはメールで送られてきます。



非会員の方はクレジットカードやデビットカードを使って決済もできます(店員さんによると、現金は扱っていないとのこと)。
あとはAmazon Booksの袋に入れてもらい、おしまい!
私は娘のためにアルファベット学習本を購入しました。


ちなみに店頭で欲しい商品を見つけたからといって、その場で買わないということもできます。
たとえばスマホから商品バーコードを読み取りそれをカートに入れておけば、自宅に帰ってから購入することもできますし、商品点数が多くなりそうだから自宅に配送してほしいという場合、店頭からスマホアプリ経由で気になった商品を購入し、通常のAmazonと同じように自宅に配送してもらうなど。

リアル+ECの融合を見事に実現

リアル書店ならではの、手にとってチェックしたい(特に子ども向けの絵本はそのニーズが大きいですよね)、それまで知らなかった本との出会いがある(しかもAmazonで★4つ以上を獲得した人気本が中心だから、面白いに違いない! という期待感)に加え、Amazonがそれまで培ってきた膨大な”レビュー”という資産、また一度自宅に帰ってからも検討し購入できるというEコマースの利便性が見事に融合したショップだと思います。
店舗側の視点で考えると、「売れそうだ」という本を予め多く仕入れておく=店舗に一括配送し顧客が店舗に買いに来る(取りに来る)のは、顧客の自宅に「個別配送」するよりもはるかにコストダウンできます。
NY近郊だけでも近いうちにさらに2店舗増やす予定ということなので、Amazonは相当このリアル書店に力を入れていくつもりのようですね。今後の展開が楽しみです。

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