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「八子さん、シスコやめるってよ」長谷川秀樹のIT酒場放浪記 第30回 八子知礼さん


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ハンズラボCEOの長谷川秀樹が、エンタープライズ系エンジニアが元気に働ける方法を探し、業界のさまざまな人と酒席で語らう本対談。第30回目のゲストは、八子知礼さん。豊富なコンサルティング経験、主催している「八子クラウド座談会」、そして「Mr.IoT」とも呼ばれた現職のことを伺っていくと、驚きの発表が…!

馴れ初めのイベント

――お二人の馴れ初めは?

長谷川 最初は「八子クラウド(以下、ヤコクラ)」のことをWebで知ったんだけど、流し読みだったから「八王子にクラウドのコミュニティがあるのかな」なんて思ってたんだよね。で、ある時「なんか違うぞ」と。どうも「八子」というのは個人名で、その人の旗振りで勉強会をやっているんだと知って。

八子さん、ヤコクラはいつからやられているんでしたっけ?

八子 2010年からですね。まだ、エンタープライズクラウドが出始めた頃でしたよね。

長谷川 そうそう。そんな頃に「八王子クラウド」っていうなんか変なのがあるなーって(笑)。リアルで初めてお会いしたのは、福岡の「AIP CLOUD 3DAYS」(2010年10月2日~4日)でしたね。

八子 そうそう。杉山隆志さんにお会いして引っ張られるように登壇したら、長谷川さんをはじめ、錚々たるメンバーが揃っていて。

長谷川 僕ね、あのイベントは1つの転機なんですよ。今でも良く覚えてるんだけど、エバーノート会長(当時)の外村仁さんから電話がかかってきて、「博多に世界一美味しい魚をたべさせるお店があるんで行きませんか?」「いいですね」「それじゃあ3DAYSよろしくね」「分かりました」と。それがほぼ初めてに近い登壇で、クラウド周りで「とんがった人」を呼ぼうという趣旨で、すごく楽しくて。それで自分の中に火が付いたんですよね。

八子 インフォテリアの平野洋一郎さんとか、いまはシリコンバレーに行っている元楽天執行役の柴田尚樹さんとかが出席されていて。

長谷川 新しいことをやろうという人が集まってましたよね。「これは何か変わるぞ」とすごい勢いで。控室や飲み会で、新しいコアなネットワークができるのも、「これは最高の場やなあ」と思ってました。

八子 本番よりも、その前後の方が断然面白いんですよね(笑)

コンサルに踏み込んだ経緯

長谷川 改めて八子さんの経歴なんですけど、最初はパナソニックですよね。

八子 といっても、松下電器産業ではなく松下電工の方ですけどね。情報検知技術研究所というところでISDNのターミナルアダプタの企画開発やってました。なので最初はITではなく、ハンダゴテ握るハードウェア設計屋さんですね。

長谷川 そこからどういう経緯でコンサルへ?

八子 当時は生意気にもハード設計ばかりだと今後ないと思って、ソフトやサービスの企画をやりたかったんです。そこで社内公募のあった介護福祉のサービス部門に加わって、そこでフランチャイズを立ち上げ支援したり、TOTOから商品を仕入れて「リウマチ患者向けにここをこうしてくれませんか?」と仕様変更をお願いしたりしながら、サービス込みの商品開発をしていたんです。すると、ハード部門の頃より、利益がきちんと上がったんですよ。で、「この差はなんだ?」と考えたときに、「お客さまのニーズをちゃんと把握していたか」だと、「もう大量消費の時代じゃないんだ」と気付いて。それをもっと世に広めたいと思ったんですよ。ところが、どうしたら良いか分からない。そんなときに三枝匡さんの「戦略プロフェッショナル」を読んで、「そうか、コンサルだ!」と2001年に「アーサー・アンダーセン」の門を叩いたのが経緯です。

長谷川 「アーサー・アンダーセン」から始まるんですね。

八子 長谷川さんのいた「アクセンチュア」は、元々「アーサー・アンダーセン」のコンサル部門が分社化した「アンダーセン・コンサルティング」ですよね。会計専門の「アーサー・アンダーセン」とは協力関係にあったんですが、2001年に「アンダーセン・コンサルティング」から「アクセンチュア」に変わったと記憶してます。

長谷川 「アーサー・アンダーセン」には、エンロン事件(※)までいはったの?
※:エンロン社のメイン会計監査を担当していたアーサー・アンダーセンが会計粉飾やその証拠隠蔽に関与していたことが発覚した。 この事件でアンダーセンの信用は失墜し、2002年に解散へと追い込まれた。後にアーサー・アンダーセンは無罪判決を受けている。
八子 いました。ちょうど入社した年に起こったんですよ。

長谷川 あ、そーなの。

八子 そうです、そうです。

長谷川 で、木っ端微塵に。

八子 ええ(笑)

八子知礼

コンサルファームのややこしい系譜

長谷川 コンサルファームの歴史ってややこしいですよね。エンロン事件後に「アーサー・アンダーセン」はどうなったんでしたっけ?

八子 翌年に「KPMGコンサルティング」に買収されて、「BearingPoint」に名前が変わって、2009年頃に倒産して「プライスウォーターハウスクーパース(PwC)」に買われました。

長谷川 ころころ名前変わるのは、結局のところ、ブランドビジネスなんですよね。どこか版権を持っているところがあって、この名称を社名に使ってええぞという。

ややこしいよね。もうまったく訳分からへんもん(笑)

長谷川秀樹

コンサル時代に感じた矛盾

長谷川 それにしても僕が就職する94年頃はコンサルティングって謎な職業で、学生にも人気なかったですからね。僕らの時なんて、コンサル会社は落ちこぼれの行くところで、「大手総合商社に落ちたから来ました」とかそんな感じだった。

八子 アクセンチュアがメジャーブランドになって大分変わったんじゃないですか? ただ、最近もコンサルビジネス自体が膨張しているから、優秀な人ばかりじゃないですよね。

長谷川 アクセンチュアが「戦略グループ」って作ったときに、少数精鋭の優秀なグループだったんだけど、株式公開してからは前年実績を上回らなければいけないということで、「戦略を提供する」というよりも「戦略グループを突破口として、大きなSI案件につなげる」みたいな流れができたんですよ。そうすると戦略グループも人数が必要だからと、中途をやたら採用して、それで訳がわからなくなった時代があった気がするな。

八子 200人位でしたかね。結構な人数を採ってましたよね。

長谷川 正直アクセンチュア(というか、コンサルティング会社)はここまで伸びるとは思ってなかった。コンサル市場自体がシュリンクしているなんて聞こえてましたから。ところが、まだ成長していて、株価も伸びて。ファーストリテイリングと合弁会社まで作って、やはり、変化に対応していける企業というのは、凄いですね。

八子 グローバルで言うと、アクセンチュアのビジネスって1/3はアウトソースでしょう?

長谷川 あー、もっとだと思いますね。半分位はそうなんちゃいますか。

八子 そうなるとコンサルというより、完全にSIとアウトソースの会社ですよね。

長谷川 コンサルの核というと「戦略グループ」なんですが、売上ベース言うと、アウトソースの方が断然大きくて。アウトソースのパートナーは戦略グループに対して「お前らいくら売り上げてるの?」と内心思ってるんじゃないかな。

八子 アウトソースはワンショット10億円でも少ないねって言われますからねえ。その上、複数年契約でウン十億稼ぐみたいな話なのに、戦略だったら案件1つで数千万円とかじゃないですか。桁が1つも2つも違っていて。そこには矛盾がありますよね。

――どんな矛盾ですか?

八子 業務難易度と業績評価に矛盾があるというか。戦略を立てるのは大変で、しかも新規開拓みたいな要素が極めて強いので、そこに入っていくのはリードタイム含めて極めて時間を要する。一方、アウトソースの場合はコストファクターが明確になっていれば、ビジネスを一緒にやって後工程まで付き合うので、簡単ではないにしても大きな金額になりやすい。なので、長谷川さんがおっしゃったように、戦略グループを軽視する風潮があるんですけど、遡ってみたら、その要件を決めたのは戦略グループだったりするっていう、そういう矛盾ですね。

長谷川 ハンズラボの仕事やっていても思いますよ。変な話、面白くない仕事のが儲かるんです。面白くない仕事は何かというと、基幹システムのリプレイスです。本当はそこから出てくるデータを元に付加価値機能を作るほうが絶対面白いのに、トランザクションデータを扱う部分となると、ちょっと変えるだけでもみんな及び腰になってコストが高くなる。ポイントシステムもそうで、あれって単純な足し算・引き算なので超簡単な話なのに、リテールの人からすると現金と同じように扱うから、ベンダーもビビって、なぜか大きな話になってしまう。SIにおいても仕事の難易度と報酬はなかなか比例しないんですよね。

長谷川秀樹,八子知礼

「ヤコクラ」の最初のきっかけ

長谷川 そういう経緯を経て、いまはヤコクラをやるようになったと。最初のきっかけは何だったんですか?

八子 僕、2008年の暮れからITProで「八子モバイルクラウド研究所」というタイトルで連載させてもらってたんですよ。

長谷川 題材はクラウド?

八子 はい。その連載を見た中経出版さんとご縁があって2010年に「図解クラウド早わかり」という本を出させていただいたんですね。そこに書ききれないこともあったので「講演で補足します」とTwitterでつぶやいたら、15名位集まって。最初は今考えれば初歩的なしょうもないことをしゃべったんですが、そこでみんなのクラウドに対する認識がバラバラだったことに気付いたんです。期待感もあれば、「使えねーよ」という声もあるし、「使いたいけどどうすればいいか分からない」という人もいて。

長谷川 ほうほう。

八子 これは定期的に勉強会やらないと理解が深まらないよね、ということで2回目を開いたら、40人位集まって。実はそれで最後にしようと思っていたのに、引っ込みがつかなくなっちゃって(笑)。それならと3回目は調子に乗ってGoogleさんの会議室を借りて、

そこでIaaSベンダーに集まって日米バトルしたらどうかと企画したら、これがすごく面白かったんですよ。Googleのオフィスにマイクロソフト、アマゾンウェブサービス、IDCフロンティア、ニフティ、ビッグローブと6社くらいが集まって、(参考:http://tweetvite.com/event/yakocloud2010Dec )、ガチンコで勝負するんですからね(笑)。お客さんも80人くらい集まって、そこで手応えを感じたのとやり方が確立されたのが、今も続いている理由ですね。

長谷川 いまで何回くらい?

八子:今度東京で20回目をやります。ほかにも大阪で4回、仙台で1回やっていて、今年は福岡でもやる予定ですね。当時IIJ(現Dell副社長)の松本光吉さんのような重鎮が話して下さることもあるし、観客もそこそこ大手の執行役員レベルの方が来ていただけるようになって最近はある意味気が抜けない感じですね。新サービスのローンチもまずそこで話したいという人もいて。とは言いながらゆるさを前提にやってますけど。

長谷川 多いのは、Web系(Tシャツ系)、SI系(スーツ系)?

八子 最近はスーツ組が多いですね。土曜日なので私服ですが(笑)職種的判断として。

長谷川 参加者の目的は? 何かができないからヒントを探しにくる?

八子 最近はそうですね。社内で企画を通したい方とか。ただ、大阪・福岡に行くと、「クラウド案件がない」「仕事がない」と、やってくる人も多いですね。

長谷川 あれ、何でなんですかね。

八子 地方は既存のおかかえSIerが強すぎるんじゃないですか。情シスとベタベタになっていて、「なんかクラウドが…」というと「いやいや、今度説明しますよ」と。クラウドにインフラを移すと、それまでお守りしていた社内の運用担当者さんたちが、仕事なくなることを恐れたり。

長谷川 ハンズラボの経験では、企業の事業部門がSIの発注元になると、インフラはなんだろうと気にしないんですよね。それよりも画面機能に目が行く。それに、いい意味で呑気さがあるので、「クラウド化、完了です」といいたい位のノリで進む。それに対し、インフラをお守りしてきた企業の情シス部門は忸怩たるモノがあるかもしれないですよね。

八子さん、シスコやめるってよ

長谷川 さて、ということで、ですね、本題に入りたいんですけど。

八子 はい(笑)

長谷川 シスコ、辞めるらしいじゃないですか。

八子 ええまあ(笑)

長谷川 今回のタイトルは「八子さん、シスコ辞めるってよ」で決定済みです(笑)。お聞きしたかったのは、コンサル人生も長くて、ヤコクラも立ち上げられて、これからどうされていくのか?

八子 この数年はコンサルをやってきたんですけど、「これからもずっと」はないなと思って。

長谷川 コンサルに飽きた?

八子 いや、飽きてまではいないんですけど(笑)。すでにコンサルティングそのものの業務に割く時間は20%くらいに下っているんですよ。最近はフェアな立場でしゃべってと市場やビジネスモデル理解のための講演やファシリテータ、インタビューを頼まれることが多くて。デロイト時代もそんな中立的な立場を求められることは多かったし、シスコも基本シスコ製品を売るというスタンスではない部門にいたので、ずっとニュートラルでやってこれた。それはヤコクラも同じで、あの場に何の色も付いていないからこそ、色んな人が意見を言えたんですね。そういう立場を重要視したい気持ちが強くなっていて。これは自分だけの欲求だけでなく、コミュニティからの要望も含めてですが。

長谷川 今の環境だと、それが段々できなくなってきた?

八子 デロイトの時は最後窮屈で仕方なかった。独立性の確認が講演するにも制約が出始めたくらいで。一方、シスコも制約というかねじれがあるんですよね。まぁ、どこの会社にもありますけどね。シスコの中で情報発信しているのは圧倒的に僕で、そういう仕事は僕のところに来る。エバンジェリズムやマーケティング活動支援も担う一方で、コンサルとして外貨を稼ぐのもミッションということで、「ねじれ」のようなものを感じるようになってきたんです。加えて、シスコが戦略変更によって「IoTはもはや戦略策定やコンサルのフェーズじゃない、実装だ」ということに位置付けられた、と。結果、グローバルでコンサル部門が発展的に解消して設計構築をする部門に吸収されたんです。ということは自分がミッションたる組織がシスコの中にないので、シスコにいる必然性がなくなった、と。

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長谷川 じゃあ、もう独立しはったらいいのに。次の職場はそれを解決するため?

八子 そのためもあります。マーケットから期待されている中立性を維持しようとか、知名度を活かしてその会社のリクルーティングに貢献しようとか、コンサルとしてではなく事業活動の一環としてエヴァンジェリストの活動をしようとか。部分的にはコンサルも受けると思いますけど、メインではなくなるというのが大きく違うのかな、と。

長谷川 SI会社?

八子 クラウドインテグレーターという方が適切かも。コンサル機能がない会社に、僕ともう1人で入って、ビジネスコンサルと戦略コンサルの機能を作ります。

長谷川 そこでは「ねじれ」がなくなる?

八子 僕とデロイトからシスコに移籍してもらった林と2人で行って、コンサルは彼がメインで担当して、僕はコンサルの肩書は残すけど、主たるミッションではなくなります。

長谷川 クラウドインテグレーターってそんなに何社もないですよね。AWS系?

八子 ではないです。セールスフォースをメインでやっているけれども、今後はAWS系やマイクロソフト系もやっていこうかなって会社ですね。彼ら自身はIoTにもコミットしていて、セールスフォースでやってきたマーケティング系のクラウドのみならず、セールスフォースが得意ではない大量データをアップロードする領域にも踏み込んでいたりもして。

…って、ものすごい勿体ぶってますよね。「いいかげんにしろ」と怒られちゃうかな(笑)

長谷川 セールスフォースだと、テラスカイさん?

八子 違います。僕、テラスカイさんに多大にお世話になってるんだけど、競合になっちゃうんだよなあ…。

長谷川 最初の一文字は?

八子 「ウ」ですね。

長谷川 ウルシステムズ!!

八子 違います。次の文字は「フ」です。これで出てこなければ、ご存じないのかもしれません。

長谷川 ウフル!!

八子 正解です(笑)。前述の林がコンサル部門を、僕はIoTイノベーションセンター(http://iot.uhuru.co.jp/ )というところの所長と兼務でエグゼクティブコンサルタントとして、会社の知名度アップのみならず協業促進、コミュニティ運営、共同マーケティングなどに努めます。これはもう会社として、ニュートラルに色々なところと組みましょうということですね。IoTも1社ではできない。ウフルとしてセールスフォース事業は立ち上がっているので、これからはお客様が求める要件に応じて他のクラウドも有機的に結合して新ビジネスを開拓する必要があると。それにはコミュニティ力が求められるので、僕にできることがあるのではないかと。ちなみに「ウフル」はスワヒリ語で「自由」という意味なんですよ。

長谷川 どういう経緯だったんですか?

八子 シスコとお付き合いがあったこと、IoTを担当されている杉山恒司さんと親しくさせてもらっていること、園田社長ともかれこれ6年前くらいから知り合いでDreamforce(セールスフォースのプライベートイベント)やナパバレーツアーをご一緒させていただいておりにふれて情報交換させて頂いてきたこととかですね。

長谷川 従業員は何名くらいですか?

八子 今は120名超えてるのかな、急増中ですね。2月には「Milkcocoa」というIoTプラットフォームの事業譲渡を受けたりしています。

どっちが先に独立するか勝負!

長谷川 はは~、なるほどねぇ。でも、独立というのも1mmは考えたでしょ?

八子 1mmは考えましたよ。長谷川さんの「独立したらええんちゃう」っていうイメージが頭のなかにはありましたからね。

長谷川 独立をしない理由は売上があがるかという心配ですか?

八子 まあ、その不安はありますよね。

長谷川 他にやらない理由は?

八子 急に1人になるのは寂しいというのもありますよね。

長谷川 ヤコクラあるじゃないですか。

八子 まあ、そうですね。でも商業ベースのコミュニティじゃないです。

長谷川 そうすると売上のところに収斂されるというわけね。

八子 そう、ですね。

長谷川 うんうん。(それなら)だいじょうぶ!! いつかは独立ですよね、八子さん。セゾンの小野和俊さんも「すべてには鮮度というタイミングがある」とおっしゃってますし。

八子 いやいや(笑)

長谷川 社名もね、変に横文字使うんじゃなくて「八子事務所」とこれで行きましょう! 略して「ヤコジム」ね。八王子にオフィス構えてね。

八子 完全にネタじゃないですか!

一同:(爆笑)

長谷川秀樹,八子知礼

八子 長谷川さんこそ、独立は?

長谷川 次の転職があるとしたら、より大きな会社でより社会的インパクトのあることをするのか、あるいは独立か、どっちかでしょうね。というのも、昨年夏に初めて一人旅をして、自分の中で何かがプチンと変わったんですよ。生き方として、長期休暇をとって旅に出るのは自分にとって人生を豊かにする必要なものだなと。そういう生き方がしたくなったんですよね。だけどなかなか難しくて、結局は自分でルールを作るしかないから、独立もアリかなということなんですけど。八子さんもじゃあ、来年くらいには独立に向けて動き出しているということで、よろしゅうございますか?

八子 いやいや、なんか早まりましたね。今から転職なのによろしくないですよ(笑)

長谷川 でも、賞味期限もあるじゃないですか。

八子 それはまあ、ありますね。僕も今年45歳なんで、そこからの5年が勝負だと思ってます。シスコを短い期間で終えるので、次のところではIoTの実装やビジネスモデルの変化なども含め、何かしらの目に見える形を残したいですね。次のアクションはその時になって考えるという感じでしょうね。

長谷川 ま、こういう風に言うのはなぜかというと、八子さんは僕からすると完全に「独立派タイプ」なんですよ。

八子 あ、それはよく言われますね。会社勤めするタイプじゃないでしょって。

長谷川 理由は色々あるんだけどね、八子さん、まわりから好かれるんですよね。独立は「嫌われない」って重要だから。向いていると思うんですよ。ヤコクラがその証拠。なんだかんだ言うて、もし外資系コンサルタントとして鼻につくようなところがあったら、あんなに人集まらないですもん。そうじゃなくて「あの人は未来のこと考えていてアツいこと言うんだよな」と思われているからこそ、ああして続いていくわけでね。それって要するに独立してもやっていけるし、売上も立つし、不安は何もないから独立しましょうと、そういうことなんですよねえ。

八子 何か、追い込まれてるなあ(笑)嫌われることだってありますよ。

長谷川 だからまあ、40代のうちに独立するというのは約束してもらおう。意味としては、「それくらいの決意で仕事をする」ということで。

八子 まあまあ、それくらいの気持ちでというのはそうですね。

長谷川 ただ裏では、50歳までに独立してなかったら、またこういう場を開いて「おい、約束ちゃうやんけ! 記事として証拠は挙がってるんやぞ」と。

一同:(爆笑)

長谷川 元々僕って二期作・二毛作論者なんですよ。たとえば週5で働くとしたら、週3日以上は同一会社で働いてはいけないと法律で決めてほしいくらいで。そうしたら人材流動性が高まるし、片方の仕事はバーテンダーのように全然違う人生を生きれたら面白いじゃないですか。

八子 いいですね! 人材流動性に関しては僕も同感です。最近、「副業」とか「複業」といった考え方が出ていますけど、僕が考えているのは「福業」。ハッピーになるために働こうよと。別に仕事は1つでも構わないけど、面白いと思うことあるなら3つでも4つでもやればいいと。

長谷川 よーしじゃあ、どっちが先に独立するか勝負ですね、というところでまとめとしましょう。

長谷川秀樹,八子知礼

 


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