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米国EC・小売HOT NEWS【番外編】米国小売・Eコマースのココが気になる!〜Amazon Prime Now & Jet〜


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ニューヨーク在住ライターの公文紫都です。
いつもはサービスの体験レポートをお届けしていますが、今日は、生活者視点で見た米国のEコマース・小売関連サービスについての気になるところを、ご紹介していきます。

取り上げるのは、日本でも先日スタートした『Amazon Prime Now』(Amazonの有料会員サービス『Amazon Prime』が行っている、最短1時間内の配送サービス)と、Amazonの強大なライバルとして大注目の、『Jet』

どちらも一度、ハンズラボブログで取り上げているので、サービスの詳細を知りたい方は、ぜひそちらも合わせてご覧ください!

●『Amazon Prime Now』サービス体験レポート
●『Jet』サービス体験レポート

■Amazon Prime Nowのココが気になる!

まずは、Amazon Prime Nowの気になるところから。

以前紹介した記事でも触れたとおり、私がAmazon Prime Nowで気に入っているのは、

・速い(最短1時間)
・配達員の感じが良い

主にこの2点です。

有料(+7.99ドル)の1時間以内配送をわざわざ選ばなくても、だいたい注文から数時間以内にAmazonが契約している配達員が、人力で荷物を届けてくれるので、このスピードに感動し、週に1〜2回は利用しています。(※サービスの詳細については、こちらをご覧ください。)

主な利用シーンは、

1)冷蔵庫を開ける→あ、水が残り一本しかない! と気づく
2)Amazon Prime Nowで水を注文。下限の15ドルに達しない場合には、他の商品と合わせてまとめ書い
3)指定時間に受け取り

という感じです。

何か自宅に足りないものがあった時でも、すぐに自宅まで届くのは非常にありがたいです。

しかーし!!!!ここ最近、そのサービスに異変が現れてきました。
自宅玄関まで荷物を届けに来ない(マンションの受付に置きっぱなし)Prime Now配達員が出てきたのです。

これはどういうことかというと、Amazon Prime Nowは基本的に、一般的なEコマース同様、「自宅やオフィスなどの指定住所まで荷物を配送する」サービスなので、自宅の場合は、「配達員が玄関まで行き、直接購入客に渡す」のが原則です。

もちろん、そうじゃないケースもあり、

・指定時間内に不在にしていた
・不在にすることが分かっていたので、「マンションの受付に置いておいて」とお願いしていた

などの理由で、マンションの受付や、日本であれば管理人室や宅配ボックスのような所に置いていくこともあります。

最近はアプリに、「玄関前に置いていって」(Leave it at the door)というオプションができたので、予め不在にすることが分かっている場合には、そうしたオプションを利用するか、アプリの注意事項欄に「マンションの受付に置いていって」と書いておきますが、そうしたメッセージを受け取っていない限りは、「自宅玄関まで届ける」必要があると私は考えています。

ところが近頃は、顧客の了解も取らずに(インターフォンを押したり、マンション受付のスタッフ経由で、こちらが在宅かどうかの確認をしたりしない)、マンションの受付に預けっぱなしにする配達員が急増しています。

あまりに多いので、注文時にアプリの注意事項欄に、「不在でない限り、玄関まで持ってきてください」と明記するようにしました。その結果多少は改善されましたが、時々、その注意事項を無視して、マンションの受け付けに置きっぱなしにする配達員もいます。

アメリカはサービスに対してチップを払う文化なので、明らかに「サービスが行き届いていない=自己判断でマンションの受け付けに置きっぱなしにする」ものに対しては、こちらも配達員に支払うチップを減らすなどの対応をしています。
チップ額は、注文時にアプリ上で設定しますが、配達後24時間以内であれば、チップ額を変更できる仕組みになっています。

しかしいくらチップを減らしても、Amazonはどうして配達後にチップ額の変更があったかを調べていないのか、状況は改善されません(=引き続き自己判断で、マンションの受け付けに置きっぱなしにする人が多い)。

おそらく、チップの増減がAmazonの売上に直接起因しないことが、サービス内容の改善につながらない理由ではないかと私は考えています。

Amazonで購入した品物の代金と、配達員に支払われるチップは、別々の引き落としになっており、品物の代金は注文時に引かれるものの、チップは配達の24時間後に引き落とされた後に、直接配達員に支払われます

Amazonはチップ額の増減を把握できるはずですが、Amazonの売上には影響しないので、特に気にしていないのかもしれません。

先日、アプリの注意事項欄に「玄関まで持ってきてください」と明記し、その通り在宅中に玄関まで届けに来てくれた配達員がいたので、「近頃、玄関まで届けない人が増えているのはどうして?」 と聞いてみました。

すると、最近は注文時にアプリ内の注意事項欄に、『部屋まで持ってきて』と書かない限り、配達員は、玄関まで行かないんだ。だから注意事項欄にちゃんと書いた方が良いよ。僕は特にそうしたコメントが無くても、毎回玄関まで持っていくけどね」 とのこと。

Amazonのカスタマーサポートにも、「最近、玄関まで持ってこない人が多いけれど、Amazonとして方針変更があったのですか?」 と問い合わせていますが、1週間待っても返事が来ないので、真相は不明です。

想像するに、Prime Nowの利用者が増えたものの配達員をあまり増やさず、一人あたりの配達員が受け持つ配達数を増やして対応しているため、早く次の配達に行けるように、”エレベーターを使い自宅玄関まで行く”時間を省きたいのかな? と。

特に米国では、食料品のデリバリーサービスが急増しているので、最大手のAmazonといえど、競合他社に対抗するため、数をさばくことに注力するあまり、サービスの質を維持できていないのかもしれません。

とはいえ、水のような重いものを頼んでいる時は、Eコマースの醍醐味である「自宅(玄関)まで届けてもらう」が発揮されないと、使う意味が無くなってしまうので、このままPrime Nowを頼るべきかは正直悩ましいところではあります。

それに、この後に紹介するJetが、かなり巨額の資金調達を続けているので、今のようにサービスの低下が続けばAmazonの立場は危うくなるのでは? と思っています(1時間以内配送は、他がマネできなければ、やはり重宝されるのでしょうが…)。

■Jetのココが気になる!

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サービス紹介の記事でも触れた通り、2015年のローンチ以来、Jetは「まとめ買い」や「返品資格の放棄」など、ユニークな手法で商品価格を安くする代わり、「年会費50ドル」を設定し、それを主な収益源とするビジネスモデルを進めてきました。

しかしローンチから3カ月を待たずして、そのビジネスモデルは大きく変わりました

事実上、年会費を撤廃したのです。この思い切ったビジネスモデルの転換理由について、こちらの記事からは、「年内に100万ユーザーという目標を達成したい」との思いが伺えます。
別の媒体になりますが、Jetのビジネスモデル転換について、私が英語記事を翻訳し、まとめたものがあるので、良かったら参考にしてみてください。

●Amazon対抗馬として注目のEコマースサイト『Jet』、年会費制度を廃止へ(オムニチャネルマガジン)

Jetの勢いは止まらず、、新たに、3億5,000万ドル(約429億円)を調達しました。これまでに累計5億7,000万ドル(※699億円)を調達したことになります。
もう金額が多すぎて、何がなんだかさっぱり分からない状態です…(笑)。

これだけお金が動いているのを見ても、Jetが本気でAmazon対抗に出ていることが分かります
しかしユーザー視点で見ると、Jetもまだまだ改善の余地はあり、特に品揃えがAmazonに及ばないことと、欠品が多い印象があるので、すぐにAmazonを超えることはないかもしれません。
ただ3年後どうなっているかは…?

ユーザーとしては、競争によってサービスが向上していくのであれば、それが一番! なので、2社の対決が加熱し、状況がより良くなっていけばいいなぁと密かに期待を寄せています(笑)。


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